Tailored jacket
先日展示会の為、 パリに行きました。
1 日中展示会場で過ごすので、 自ず楽しみは 「夕飯なに食べようかな」
になるのですが、 今回は宿泊先が左岸だったんです。 初めてです!
ご存知の方も多いとは思いますが、 パリは大きく分けるとセーヌ川で左右
に分けられます。 右岸と左岸では街や住んでいる方々の雰囲気が違う
と言われています。 観光地の多い右岸に比べて左岸は
「悪く言うと地味、 でも落ち着いた、 古き良きパリを愛してやまない人々
が長く住み続ける」 と聞いていました。
左岸へ憧れは学生時代に見た写真集、 エルスケンの 「左岸の恋」 を
ずっと忘れられずにいるからです。
そこには浮かれたパリの街の隅っこで退廃的雰囲気ではあるけれど、
青春のきらめきのような物を抱いて生きる若者達の物語が
描かれています。
みんな自分流の適当な着こなしなんだけど、 なんだかかっこいい。
私のイメージではボサボサのツィードの古着のジャケット。
ハイタートルなセーター、 サイズが明らかに大きいトラウザーズ。
よれよれのステンカラーコート ....
前置きが長くなりましたが、
このジャケットあの写真集のなかにあっても全然しっくりくるなぁ。
ちょっと嬉しい気持ちになります。
ツィードは洗ったからいい感じにボサボサしていて、 裏地はターコイズ。
このいかにも左岸的な?ジャケット。
もしタイムトラベルできるなら、 深夜のカフェで眠るアンの肩にそっと
かけてきたいな。
とふと思いました。