パパロッティCinema Column『Paparotti』
May 1, 2021
【パパロッティ】2014年公開
またしてもステイホームのGWになってしまいましたが、今回もオペラものです。
前回の映画はパヴァロッティ、今回はパパロッティです。
かってはオペラ歌手として将来を嘱望されながらも夢破れ、片田舎の学校で漫然と音楽教師をしているサンジン(ハン・ソッキュ)。
ある日、歌がうまいと評判のジャンホ(イ・ジェフン)が転校してきます。ジャンホは初日から子分を従えて黒塗りの車で登校するようなヤクザでもありました。
サンジンは校長(オ・ダルス)からジャンホをコンクールで入賞させろと命ぜられます。
しかし、ヤクザだと見透かしたサンジンは校長の命令を突っぱねてジャンホの唄すら聴こうとしません。
「どうして教えてくれないのか」と詰め寄るジャンホに「お前が教師だったらヤクザに教えたいか?」と言い返すサンジン。
コンクールで惨敗したジャンホは頭を下げて教えを請おうとサンジンに付きまとい、ついにサンジンに唄を聴いてもらうことになります。
ジャンホの唄声が二人の距離を近づけていきます。
単身ヤクザの事務所に乗り込んで「ピアノを弾くから指は差し出せないけど、代わりに足でも切ってくれ」とジャンホが足を洗えるように組長に命がけで頼むシーンから、映画は一転して号泣路線まっしぐら。(ネタバレですみません)
もう最後はこれでもかというぐらい、涙腺めがけて感動のシークエンス、最後は韓国映画の真骨頂のエンディング。
安心して下さい、超ハッピーエンドです。ヤクザがオペラ歌手になるという奇想天外のようなストーリーが実話だというのも驚きです。
ハン・ソッキュとイ・ジェフンがいいのは言うまでもないですが、校長役にオ・ダルス、ヤクザの兄貴分役でチョ・ジヌンが出ていて映画に優しさを加えています。
僕はこの二人の大ファンなので、点数がぐっとアップしています。
ゴールデンウイークは結末がこうだろうなぁと思いつつも、それ以上の感動でむせび泣くぐらいなベタなハートフルムービーを観て乗り切りましょう!