出逢いMovie Column 『TheElectricHorseman』
January 8, 2021
【出逢い】1979年公開
明けましておめでとうございます。コロナ感染拡大で大きな声でおめでとうと言いずらい状況ですが、少しでも楽しい時間を過ごして頂けるような映画を紹介していけたらと思っています。
年明けはヒューマンな映画をと思い色々と考えましたが、自然賛歌がテーマでありちょっぴりロマンティックな映画です。
ロデオの世界チャンピオンの栄光に輝く事5回のレジェンドのサニー(ロバート・レッドフォード)はロデオの衰退とともに落ちぶれ、企業のCMスターとして雇われています。競技ではなく広告塔として使われる毎日に嫌気がさし、酒に溺れる生活を送っています。ネオンが付いた衣装を着せられてショーに出させられて、落馬も珍しくなくなります。
規模拡大を目論む大企業アムコ産業のショーに駆り出されることになったサニーですが、乗る予定の名馬ライジング・サンがステロイドづけになっているのに気付き怒りを覚えます。
ライジングスターに股がり観客に愛想をふりまく予定でしたが、股がったまま会場を出て逃走します。
ニューヨークから大企業の在り方について疑問をもつ女性記者ハリー(ジェーン・フォンダ)はこの事件をスクープにしようと車で後を追います。
大自然を舞台に警察から逃げるサニー、根気強くサニーを追いかけるハリー。立場は違えど、人間と自然の在り方に共通の思いを持つ二人が徐々に近づいていきます。
馬とともに再生していくサニー、スクープより大事なもの得てニューヨークに帰るハリー。人類の文明は頂点を極め、下山に入ったといわれる昨今。
この映画はそんな現代に生きる私たちに優しく方向性を示してくれます。
大量消費される服を良しとしていた20代の頃(さすがにリアルタイムじゃないですよ~)にこの映画に出会わなければ、服で人の暮らしを豊かにしたいとは思わなかったなぁ~。
ポスターを見て恋愛映画だと思って避けていた方(実は私も)、是非ご覧になって下さい。
